ブログNo.93 なぜ争いが起きるのか?

2022.06.19

ロシアのウクライナ侵攻から、間も無く4ヶ月です。

ロシアとの北方領土問題を抱える日本も他人事ではないかもしれません

 

そもそも第2次世界大戦前は、日本もしょっちゅう戦争をしていましたし、世界では第2次世界大戦後もあらゆる地域で戦争が起こっています。

 

そして、もっと小さいスケールで言えば、人と人の争いは、あらゆるところで起きています。職場が代表的でしょうが、友人関係、家族でも起こります。しかもどちらも自分が正しいと主張する。

 

なぜこのような争いが起こるのでしょうか?

 

これに関しては、いろんな意見があると思いますが、端的に言えば、それぞれが「見ている面が違うから」「価値観の違い」だろうと思います。

 

「見ている面が違うから」というのは、同じ1つのものを見たときに、表から見るのと裏から見るので違います。例えばサイコロは表から見ると1だけど、裏から見ると6です。このようにその見る人の位置(立場)で大きく異なります。 

 

「価値観の違い」は青をよし赤はダメ とする人もいる一方、赤をよし青はダメ とする人もいるということです。

 

また、この価値観については、一部だけ見ている人と全体を見ている人でも違います。

 

例えば新型コロナウイルス対応への考え方などがその顕著な例です。

 

個人個人で見れば、特に若い人にとっては、早くに日常を取り戻したいわけで、そんな中もう風邪に近いコロナに対しての政府の今の対応は「日本だけまだ2類でやってて、時代遅れ」と思ってしまうわけです。

 

しかし、政府の立場としては、いろんな機関からいろんなことを言われて全体を見て調整しているのだと思います。

 

高齢者ではまだ不安に思っている人も多いですし、そこにも配慮しないといけない。5類にしてコロナ患者が急激に増えると、医療機関や介護施設などが疲弊するという点からなかなかそこに踏み切れないのだろうというのもあるのかと思います。(もちろんそうなっても良いように仕組みを作るべきなのでしょうが)

 

こういったように、それぞれが自分の立場だけで、判断することになるので、「自分が正しい」と思い、争いが起きるのです。

 

どちらかが100%正しくてどちらかが100%間違っていることというのは ほとんどのケースでありません。大体、どちらの言い分にも正しいところがあり、自分の立場だけでしか考えてない間違っている部分がある。

 

これを知っておくだけで、相手に歩み寄れますし、自分が100%正しいということにはならないはずです。

 

今もし喧嘩をしている、嫌に思っている相手がいて、「自分は正しい、あいつが100%悪い」と思ってたら、それはほぼ間違いだと思った方が良いのかもしれません。

 

 
         医療法人 紫苑会 藤井病院|宮阪 英 副理事長
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